ファベルジェ

FABERGÉ

PETER CARL FABERGÉ

ICONIC ARTISTIC

19世紀より卓越した美と技で独自の世界を展開するファベルジェは、宝飾界の重鎮の名に相応しい傑出のジュエリー、時計、美術的調度品、並びに国境を超えて舞い込むご見識の高いお客さまからの特別注文を手掛け、比類なき作品の数々を製作しております。

1842年サンクトペテルブルクに創業した当ブランドは、2代目ピーター・カール・ファベルジェが当時の帝政ロシア皇帝より宮廷の公認金細工職人に任命され、美しくも精緻な宝飾品・調度品を多く製作したことで名声を博しました。

なかでも一連のインペリアル・イースター・エッグは、贅と粋を尽くし独創性に満ちた真の傑作と称され、ファベルジェの名と共に畏敬の念をも喚起する偉業として後世に語り継がれております。

自らの華やかな歴史をインスピレーションの源に、こんにちファベルジェが展開するのは、時を超えて色褪せることなく輝き続ける宝飾品の新境地。ご家族のご所蔵品として或いはご贈答品として、ご見識高き皆さまに相応しい作品をご提案すべく、最上質のカラーストーンを自在に操りながら色彩の妙を探究して参ります。

The STORY OF THE IMPERIAL EGGS

ファベルジェのインペリアル・エッグ

激動する時代を背景に、1885年から1916年にかけてロシア皇室の依頼により製作された一連のインペリアル・イースター・エッグは、ピーター・カール・ファベルジェの手になる作品の中でも、類い稀なる美しさと揺るぎ無い完成度を誇ることで広く知られております。

また、ロマノフ朝の終焉と共に、かように贅を尽くした調度品の特別注文もその時代の終わりを告げたかのように、こんにちに至るまで“ファベルジェの卵”に匹敵する規模のビスポーク製作は行われておりません。作品を芸術の域にまで高めた金細工職人としてファベルジェの名を世に知らしめたイースター・エッグ・シリーズは、実に現代に至るまで変わることなく人々の心を捕え続け、傑出の職人の偉業を讃える伝説として、語り継がれて参りました。

物語は、皇帝アレクサンドル3世が皇妃マリア・フェドロヴナへの贈り物として、貴石のさざめくイースター・エッグをご所望になったことから始まります。1885年、皇妃をロシアに迎えて20年目のことでした。

東方ロシア教会圏に於けるイースター(復活祭)は、西方のクリスマスに匹敵する重要性を帯びています。数世紀に渡り人々は、この時期になると象徴的意味を託した卵に色彩を施し、教会により祝福を受けた後、家族や友人に贈ることを習わしとしていました。

しかし時と共にその習慣は変貌を遂げ、サンクト・ベテルブルクの上流社会では、卵の替わりに宝飾品が贈り交わされるようになっていました。

皇妃のためのイースター・エッグを金細工職人に依頼という皇帝の着想は、誠にロシアの特権階級社会を覆っていた時代の空気の反映に他なりません。

こうして、シリーズ最初のインペリアル・イースター・エッグが世に送り出されました。

FABERGÉ RELAUNCHED

ファベルジェの再編

歴史の波に翻弄され一族の手を離れていたファベルジェの商標は、2007年に天然資源投資顧問会社 Pallinghurst Resouces LLP.の手に移り、高品質の宝飾品を展開するブランド本来の姿へと再編されることになりました。Pallinghurst社の意向で、ピーター・カール・ファベルジェの二人の曾孫が組織に迎えられ、ブランドは創設者家族との繋がりを取り戻します。

タチアナ・ファベルジェ、サラ・ファベルジェの参画を受け、新会社の一部門であるファベルジェ・ヘリテイジ・カウンシルは、ブランドの遺産である絶対的優位を誇る独創性、デザイン性、そして高度な職人の技術のより確かな継承を主眼に、力を注いで参ります。

タチアナ・ファベルジェ:曾祖父が作品に徴した何者をも凌駕する高水準のデザインと技能、それを現代に甦らせることを願ってやみませんでした。いまようやく念願を叶える準備が整ったのです。

サラ・ファベルジェ:メゾン・ファベルジェが再編され、その歴史に新しいページが開かれました。

The FOUR SEASON EGGS

ファベルジェの遺産

ロマノフ朝の終焉によりインペリアル・エッグ製作が途絶えて100年の節目を迎えた2016年、燦めく驚きに誰もが息を呑むような4つの“卵”が、新たに生を受けました。このビスポーク製作は、連綿と続く美術工芸史に於いてファベルジェの名と並び稀有な光を放ち続ける、あの宝飾調度品の再生を告げるものに他なりません。

ダイアモンド-冬、エメラルド-春、サファイア-夏、ルビー-秋。

それぞれに季節を託された四大貴石が、各々一つの卵を自身の輝きで包み四季を体現、フォー・シーズン・エッグ・コレクションを構成しています。

現代的革新と経年の技法、洗練の奢侈と職人の技術が、ファベルジェの遺産に忠実にここに融合しました。

THE ART OF GIFTING

OBJET D’ART

ファベルジェには、顧客からの特別注文品(ビスポーク)やご贈答品製作に、特に心を砕いてきた伝統がございます。

大切な絆や掛替えのない瞬間を祝し、或いは特定の出来事を記念して、ファベルジェのプライヴェート・コミッション・サーヴィスが、世界にただ一つのお品を製作いたします。

ご依頼の折には、是非デザイン・チームの一員として、製作過程を通してご参加ください。打ち合わせを重ね草案を具体化しながら、創造の旅へとご一緒いたしましょう。その果てにチームを待ち受けるのは、構想の結実たる、お客様だけのファベルジェ製品。

お名前や文言の彫刻からカスタムメイドの完全オリジナル製品まで、実質的に無限の可能性をお約束いたします。

BESPOKE COMMISSIONS

OBJET D’ART

世界屈指の真珠蒐集で名高いアル・ファルダン一族。ファベルジェとのコラボレーションにより、世界にただ一つの“卵”を製作されました。

貝殻の内に宿るこの海の宝石の物語が、創作をインスパイアしないわけがありません。

ファベルジェ・パール・エッグが内に抱くのは、アラビア海に育まれた尊いグレー・パール。真珠層そのものに輝く卵は、精巧な仕掛けで台座の上で回転し同時に6翼に開扉、清澄に極めて稀なグレーの陰影を湛えた12.17カラットの至宝を披露します。

20人の職人が高度な技を競い、黄金色に輝くホワイト・パール139個、ダイアモンド3,305個、彫琢された水晶と、真珠を育てる貝の内壁から採取される真珠層が、ホワイト・ゴールドとイエロー・ゴールドをベースにセッティングされました。作品を飾る真珠は全て、フセイン・イブラヒム・アル・ファルダン氏ご自身によって、プライヴェート・コレクションの中から厳選されました。

THE ART OF GUILLOCHÉ

ギヨーシェ・エナメル

ギヨーシェ・エナメルは、ピーター・カール・ファベルジェが特に秀でたことで知られる技法です。高度な技能が求められ、19世紀において彼の右に出る者はいないと称讃されました。

エナメル細工とは、金属の表面に粉末状ガラス質を施し高温で焼成、融解、硬化させ、美しい彩色と艶をもたらすことで、全体に均一なテクスチャーが得られるまで職人の手で作業は繰り返され、少なくとも5層を重ねるのが常となっています。

フランス語で言うギヨーシェは、幾何学的な模様を機械で金属面に刻み込む装飾技法。反復する細かい線状パターンが、反射光により洗練された効果を生み出します。これを更に透明なエナメルで覆う、極めて複雑かつ繊細なギヨーシェ・エナメル。

ファベルジェは、ブランドの誇る美と技の象徴たるこの技法に新しいアプローチを試み、優美で現代的な面持ちで甦らせました。伝説の卵を模するエッグ・ペンダントや、コレクターズ・アイテムのショット・グラスに、乳白色のエナメルが変幻自在の光をなだらかに放ちます。

FINE JEWELLERY

洗練のジェエリー

ファベルジェは、作品を芸術の域にまで高めた宝飾界のアイコンたる宝石商として、自らの歴史を現代社会に反映させながら、身に纏った方の個性を瞬時に煌めかせるような、時を超えて輝き続ける作品を世に送り続けています。

ご見識高く、敢えて意表を突かれることも厭わぬような方々、またご家族のコレクションとして未来に継承しておいでになる方々に相応しいジュエリーを生みだすべく、最高品質のカラーストーンを操りながら“色彩の妙”を探求してまいります。

揺るぎ無き独創性と繊細極まれる職人の技芸を通じ、ファベルジェがジュエリーに託すのは、普遍的なテーマである自然、再生、そして愛への想い。色褪せることのない個性に輝く現代女性のために、意匠が凝らされています。

TREILLAGE COLLECTION

トレイヤージュ・コレクションは、1892年製作のダイアモンド・トレリス・エッグに着想を得ています。 手を伸ばして触れたくなるような柔らかい感触を豊かに喚起するキルティング・デザインと、宝石のセッティングの華やかさのなかに、ファベルジェの継承する遺産と現代性の見事な融合をお確かめください。
Treillage Multi-coloured Rose Gold Polished Pendantは、ホワイトダイアモンド、ブルーとピンクのサファイア、ツァボライト、ファイアー・オパール、アメジスト、そしてルビーが、18カラットのローズ・ゴールドの土台にセッティングされています。エッグペンダントは18mm。

ROCOCO COLLECTION

ロココ・コレクションは、ファベルジェによる現代版ロココ様式。彫刻で装飾された冒険的デザインに、ロココ様式を象徴する優美で繊細な曲線を新たな解釈であしらい、ファベルジェの継承する技巧と芸術性をご披露しています。

インスピレーションの源は、1902年にロシアの富裕なご婦人ヴァルヴァラ・ケルクために作製されたロカイユ・エッグ。Rococoの語源になったRocailleを冠することからも明らかなように、ルイ16世様式を模しています。壮麗な装飾的曲線は、ファベルジェの歴史に遺るジュエリーと、シガレット・ケースやフォト・フレームのような調度品の数々にを華やかに多用されました。

HERITAGE COLLECTION

在りし日のファベルジェ工房により製作された傑作の数々を記念するコレクション。その洗練、文化的な豊かさ、そして技術的完成度が、オリジナルに忠実に写し取られました。

伝統的な素材や、エナメル細工、エンジン・ターン或いはギヨーシェと呼ばれる金属装飾技法、職人の手になる彫刻と言ったブランドを象徴する技術への回帰が、色彩豊かに贅を尽くした当コレクションに特別の意味合いを添えています。

ファベルジェはこれらの伝統的技術に新しい解釈を試み、優美で現代的な姿を纏わせました。魅惑的に変幻自在の光を放つエナメルが、ファベルジェの象徴である卵を模したペンダントになだらかに煌めき、彫琢された宝石を偲ばせる透かし彫りは、不思議な力を秘めたお守りのようにリングやブレスレットを輝かせます。

IMPERIAL COLLECTION

帝政時代のロシア・ロマノフ王朝宮廷を壮麗に満たした宝石の如き煌めきが、インペリアル・コレクションに息吹を吹き込みました。ときに写実的に、ときに詩的に、ロシアの四季の律動を喚び覚まします。

混在する郷愁と歓喜、古きロシアの陽気なお祭り、伝統の手工芸、寓話や民間伝承を頼りに、ピーター・カール・ファベルジェの生きたロシアとその世紀の大転換に想いを馳せながら、この叙情溢れるコレクションは、彼の地でひときわ鮮やかに巡る季節からも着想を得ました。春夏秋冬各々が独自の方法で讃える大地の律動こそが、ロシアの人々の生活様式から時の流れが止まったかのような地方の領地の豪奢な佇まい、そして厳冬に燦然と輝いた舞踏会の数々までに、その輪郭を与えていたのです。

EMOTION COLLECTION

強力な色彩に溢れるエモーション・コレクションは、ファベルジェの世界の知的且つ美的な豊かさを探究します。

大胆かつ斬新な宝石たちが、ブランドの精神を尊びながらもデザインと職人芸の新境地を開き、フォーヴィスム派の画家のようなタッチに託して描き出したのは、心情の力と機微の表れでした。

力強い色彩と洗練極まるカラーストーンの無作為なパヴェ・ワークで、抽象画のように構成されたコレクションです。

The TIMEPIECE TALE

タイムピースの物語

宝飾界に傑出する革新的創造者として、ファベルジェは時計の製作にも力を注いでおります。当代切っての時計製造者との提携により時を刻む技術をファベルジェの自由な想像力に結びつけ、意外性に富み魅力溢れる高級腕時計の全面展開を実現させました。構想の根幹を支えるのは“予期せぬもの”を創ると言う信念。シンプル、デコラティヴ、また、どなたの腕を想定したタイムピースであっても、揺らぐことはありません。

ピーター・カール・ファベルジェの創造的天賦の才は、素材を意のままに操る技巧無くして伝説とはなり得無かったでしょう。まるで画家がキャンヴァスを構成するかの如く、貴金属を自在に扱う彼は、生来の好奇心と進取の気性に導かれ、驚歓喜の探求に飽くこと無く創作を続けたのです。貴金属細工職人として名声を博した彼が、時計製作にも着手したことはごく自然のことでした。

ファベルジェ高級腕時計は、外観・素材・機能性の予期せぬ出逢いが生み出す現代的コレクションです。時代の潮流に抗うことなく、技術とその革新の力に敏感に、驚きに身を任せる勇気をもって新しいものへと向かう動きを表現しています。

宝飾品・調度品同様、ファベルジェのタイムピースは、時以上のものを告げるべく生を受けました。

GEMFIELDS

A STORY IN EVERY  GEMSTONE
全ての宝石にそれぞれの物語

ファベルジェは、Gemfields plc より最高品質のカラーストーンのみの提供を受けています。同社は倫理的基準を満たしたカラーストーン原石の供給者として知られ、主にエメラルドとアメジストをザンビアとモザンビークで採鉱しています。

人類はこれら鉱石の輝きに魅了され、装飾品として、また富と権力のシンボルとして、発見以来変わること無く特別の価値を見出し尊んできました。宝石には存在する数だけその形があり、2つとして同一のものは存在しません。カラーストーンのもつ不思議は例えるならば人間美。無限の多様性を秘めることに在るのです。希少な鉱石への敬意が、採鉱業者によって再確認されています。

ジェムフィールズ社は、各鉱脈を熟知する地質学専門家チームと共に、たゆまなく進歩する科学と革新的な技術を駆使し、採鉱による環境への負担軽減に専心しています。

また、企業戦略として社会的公正と貢献の重視を掲げ、世界でも最良質のカラーストーン鉱床より、探鉱、採掘から市場での売買までを倫理に基づいて手掛け、透明性の確保が必ずしも重要視されてはいなかったこの分野に於いて、画期的な成功を納めました。

同社は現在、世界一のエメラルド生産性を見込まれるザンビアのカゲム鉱脈、近年最重要のルビー鉱床発見とされるモザンビークのモンテプエス鉱脈、双方を75%所有し採鉱にあたるほか、ザンビアのカリビ鉱脈のアメジスト収益50%とその他複数の宝石鉱脈の経営権、ザンビア、モザンビーク、コロンビア、エチオピア、マダガスカルおよびスリランカに於ける探鉱探査権を保有し、発展を続けています。

ファベルジェは、2013年ジェムフィールズ社の傘下に入りました。カラーストーン生産に新風を吹き込み発展を続ける同社と、宝飾界の重鎮として確固たる地位を築きその名を世界に馳せるブランドが結ぶ提携関係とこれからに、どうぞご期待ください。

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